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子宮頸がん検査は痛い?原因と痛みを軽減する工夫を医師が解説

「子宮頸がん検査は痛いと聞いて、予約を取るのをためらっている」「以前受けたときがつらかったので、次の検査が怖い」。そう感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。痛みへの不安から、検査を後回しにしてしまう方も少なくありません。

 

痛みの感じ方には個人差がありますが、検査のどの段階で痛みや違和感が生じやすいのかを知っておくことで、事前にできる準備や医師に伝えておきたいことも見えてきます。

 

このコラムでは、子宮頸がん検査で痛みを感じる主な原因と、負担を軽減するための工夫について、検査の流れに沿って解説します。

 

 

 

 

目次

●子宮頸がん検査で行うことと所要時間

●検査で痛みを感じる主な原因

●痛みの強さと続く時間の目安

●自分でできる、痛みを軽減する工夫

●医療機関側の配慮で感じ方は変わります

●内診の負担が不安な方へ、インナービュー検査という選択肢

●検査結果に異常があった場合の流れ

●痛みが不安でも定期的に受けたほうがよい理由

●よくある質問

●痛みへの不安は、まず伝えることが大切です

 

 

 

 

子宮頸がん検査で行うことと所要時間

 

痛みについて説明する前に、まず子宮頸がん検査では何を行うのか確認しておきましょう。

 

 

検査の基本的な流れ

 

子宮頸がん検診では、20歳以上の方を対象に、子宮頸部の細胞診を2年に1回受けることが推奨されています。

 

また、実施体制が整った自治体では、30歳以上の方を対象に、HPV検査単独法による検診も導入されています。

 

HPV検査が陰性の場合は、原則として5年に1回の受診となります。

 

検査方法や対象年齢、受診間隔は自治体によって異なるため、お住まいの地域の案内をご確認ください。

 

一般に「子宮がん検診」と呼ばれることもありますが、国が推奨する対策型検診では、子宮の中ではなく、子宮の入り口部分にあたる子宮頸部を対象とした子宮頸がん検診が行われています。

 

当日は受付後、問診票などで月経周期や妊娠の可能性、気になる症状などを確認します。

 

その後、腟内にクスコと呼ばれる器具を挿入して子宮頸部を確認し、ブラシなどを使って表面の細胞を採取します。

 

症状や診察所見によっては、子宮や卵巣の状態を確認するため、経腟超音波検査を追加することもあります。

 

参考:国立がん研究センター がん情報サービス「子宮頸がん検診について」
https://ganjoho.jp/public/pre_scr/screening/cervix_uteri.html

 

所要時間の目安

 

子宮頸部から細胞を採取する操作自体は、通常それほど長くかかりません

問診や着替えなどを含めても、追加の診察や検査がなければ比較的短時間で終了します。

 

痛みや違和感が生じやすいのは、主にクスコを挿入して腟内を広げるときと、子宮頸部から細胞を採取するときです。

 

検査そのものに強い痛みを感じるとは限りませんが、体の状態や緊張の程度によって感じ方には個人差があります。

 

 

 

 

 

 

 

検査で痛みを感じる主な原因

 

クスコと呼ばれる器具を挿入するときの圧迫

 

子宮頸部は腟の奥にあるため、観察するためには腟壁を広げる必要があります。

 

その際に使用するのが、クスコ(腟鏡)と呼ばれる器具です。

 

クスコを挿入して開く際に、腟の入り口や腟壁が押され、圧迫感や引っ張られるような感覚を覚えることがあります。

 

出産経験の有無や腟・外陰部の状態、体格、緊張の程度などによって、器具を挿入した際の感じ方には個人差があります。

 

子宮頸部から細胞を採取するときの刺激

 

細胞診では、ブラシやヘラなどを使用して子宮頸部の表面から細胞を採取します。

 

その際、一時的な刺激や下腹部の違和感を感じることがあります。

 

人によっては生理痛に似た鈍い感覚を覚えることもありますが、採取が終わると落ち着いていくことが一般的です。

 

炎症があると痛みを感じやすくなる

 

腟や子宮頸部などに炎症が起きている場合、粘膜が敏感になり、器具やブラシが触れた際に痛みを感じやすくなることがあります。

 

デリケートゾーンのかゆみや痛み、おりものの量・色・においの変化などが続いている場合は、検査前に医師へお伝えください。

 

症状によっては、検査とは別に診察や治療が必要になることがあります。

 

緊張によって骨盤周辺の筋肉に力が入っている

 

「痛いかもしれない」という不安や緊張が強いと、無意識のうちに骨盤周辺の筋肉に力が入ることがあります。

 

筋肉がこわばった状態では、クスコを挿入した際の圧迫や違和感を感じやすくなる場合があります。

 

過去の婦人科検査でつらい経験をした方は、特に緊張しやすいことがあります。

 

検査前に「以前の検査が痛かった」「痛みに不安がある」と伝えておくことが大切です。

 

閉経前後などに起こる腟粘膜の変化

 

閉経前後になると女性ホルモンの分泌が減少し、腟の粘膜が薄くなったり、乾燥しやすくなったりすることがあります。

 

産後の授乳期にも、同様の変化がみられる場合があります。

 

粘膜の乾燥や萎縮があると、以前は問題なく受けられていた方でも、器具を挿入する際に痛みや違和感を感じることがあります。

 

年齢とともに検査時の痛みが強くなった場合には、こうした体の変化が関係している可能性もあります。

 

症状に応じて対応できる場合がありますので、医師へご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

痛みの強さと続く時間の目安

 

子宮頸がん検査で感じる痛みや違和感は、クスコを挿入している間や細胞を採取するときに生じることが多く、検査が終了すると落ち着いていくのが一般的です。

 

細胞を採取した部分から少量の出血がみられることもあります。

 

念のため、検査当日はおりものシートや薄いナプキンを用意しておくと安心です。

 

また、検査後に下腹部へ軽い違和感を覚えることもあります。

 

ただし、以下のような症状がある場合は、自己判断で様子を見続けず、検査を受けた医療機関へご相談ください。

 

・出血量が多い、または出血が長く続く

・強い腹痛がある、または痛みが悪化している

・発熱がある

・においの強いおりものなど、普段と異なる症状がある

 

気になる症状がある場合には、早めに医療機関へ確認しましょう。

 

 

 

 

自分でできる、痛みを軽減する工夫

 

子宮頸がん検査の痛みや違和感は、受診前の準備や検査中の過ごし方によって軽減できることがあります。

 

 

受診前にできること

 

月経中は出血によって細胞の判定に影響することがあるため、可能であれば月経期間を避けて予約しましょう。

 

また、検査前に排尿を済ませておくと、膀胱による圧迫感を抑えやすくなります。

 

 

検査中は力を抜いて呼吸する

 

診察台では、肩やお腹に力が入りすぎないよう意識し、口からゆっくり息を吐きましょう。

 

緊張して息を止めると、骨盤周辺の筋肉にも力が入り、器具を挿入する際に痛みを感じやすくなることがあります。

 

無理にリラックスしようとする必要はありません。呼吸を止めず、ゆっくり吐くことを意識するだけでも構いません。

 

 

不安や過去の経験を事前に伝える

 

検査前には、以下のようなことを医師やスタッフへ伝えておきましょう。

 

・痛みへの不安が強いこと

・過去の婦人科検査で痛みが強かったこと

・デリケートゾーンに痛みやかゆみなどの症状があること

・出産経験の有無

 

事前に伝えることで、器具の大きさや検査の進め方などを調整できる場合があります。

 

また、検査中に痛みが強い場合も我慢する必要はありません。つらいと感じた時点で伝えることが、負担を抑えるために大切です。

 

 

 

 

 

 

 

医療機関側の配慮で感じ方は変わります

 

同じ子宮頸がん検査でも、器具の選び方や検査の進め方によって感じ方が変わることがあります。

 

体の状態に合わせて器具を選ぶ、必要に応じて潤滑剤を使用する、これから何をするのか声をかけながらゆっくり進めるなど、一つひとつの配慮が検査への緊張や負担を和らげることにつながります。

 

当院では、火曜日・木曜日・金曜日の婦人科外来は女性医師が担当しています。

 

土曜日は第1・第3土曜日が女性医師、第2・第4土曜日が男性医師の担当です。水曜日は横浜労災病院所属医師が担当しています。

 

婦人科の検査そのものだけでなく、「誰に診察されるのか」ということに不安を感じる方もいらっしゃいます。

 

担当医について希望がある場合は、診療日をご確認のうえご予約ください。

 

 

 

 

内診の負担が不安な方へ、インナービュー検査という選択肢

 

当院では、子宮頸部を観察する検査方法の一つとして「インナービュー検査(子宮頸部内視鏡)」を行っています。

 

インナービュー検査は、消化管用の高性能内視鏡を応用し、細いカメラを腟内に挿入して子宮頸部を観察する検査です。

 

国が対策型の子宮頸がん検診として推奨している細胞診やHPV検査単独法とは検査方法が異なるため、目的や症状、これまでの検査結果などに応じて必要な検査をご案内します。

 

当院で行っているインナービュー検査には、次のような特徴があります。

 

・横向きに寝た姿勢で受けられ、足を開く必要がありません

・腟内に挿入する器具は直径約10mmです

・検査自体は5分程度で、準備や説明を含めても15分ほどです

・高性能カメラの拡大機能や画像強調機能を利用して子宮頸部を観察できます

・患者様用のモニターで、検査中の映像を確認しながら説明を受けられます

・必要に応じて鎮静剤を使用するオプションもあります

 

通常のクスコを使用した検査に抵抗がある方や、過去の検査で痛みが強かった方にとって、検査方法を相談する際の選択肢の一つになります。

 

一方で、インナービュー検査で確認できるのは子宮頸部です。

 

卵巣や子宮体部の状態を評価することはできません

 

また、不正出血や痛みなどの症状がある場合には、通常の内診台を使用した診察や別の検査が必要になることがあります。

 

すべての方に同じ検査が適しているわけではないため、症状や検査目的に応じて医師と相談しながら選択することが大切です。

 

検査の特徴や費用については、以下のページで詳しくご紹介しています。

 

■インナービュー検査について
https://innerview.jp/inner-view

■料金表
https://innerview.jp/price

 

 

検査結果に異常があった場合の流れ

 

子宮頸部細胞診で異常を指摘されても、その時点で子宮頸がんと診断されたわけではありません。

 

判定結果に応じて、HPV感染や前がん病変などの有無を詳しく確認するため、追加の検査を行います。

 

精密検査では、コルポスコープ(腟拡大鏡)を用いて子宮頸部を詳しく観察し、必要に応じて組織を少量採取する組織診などが行われます。HPV検査の結果や年齢、これまでの経過などによっても、その後の対応は異なります。

 

検査結果に「異常」と記載されていると、不安になる方も多いと思います。

 

しかし、判定によって必要な検査や受診時期は異なります。

 

結果の意味がわからない場合は自己判断せず、検査結果を持参して産婦人科医へご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

痛みが不安でも定期的に受けたほうがよい理由

 

初期の子宮頸がんでは、自覚症状がほとんどみられないことがあります。

 

そのため、症状がない段階から定期的に検診を受け、異常を早期に発見することが大切です。

 

進行すると、不正出血や性交時の出血、おりものの変化、下腹部の痛みなどがみられる場合があります。

 

ただし、これらの症状は子宮頸がん以外の疾患でも起こります。

 

症状があるからといって子宮頸がんが進行しているとは限りませんが、不正出血などがある場合には、検診を待たず婦人科を受診してください。

 

子宮頸がんの発症には、HPV(ヒトパピローマウイルス)の持続感染が深く関係しています。

 

HPVは主に性的接触によって感染するウイルスで、感染自体は珍しいものではありません。

 

多くの場合は自然に排除されますが、高リスク型HPVの感染が長期間続くと、一部で前がん病変を経て子宮頸がんへ進展することがあります。

子宮頸がんの予防にはHPVワクチンがあり、ワクチン接種と定期的な検診を組み合わせることが重要です。

 

参考:公益社団法人 日本産科婦人科学会「子宮頸がん」
https://www.jsog.or.jp/citizen/5713/

 

 

 

よくある質問

 

Q.初めての検査ですが、痛みは強いですか?

 

初めて受けることだけで、痛みの強さが決まるわけではありません。

 

ただし、何をするのかわからないことによる緊張から体に力が入り、痛みや違和感を感じやすくなることはあります。

 

検査の流れや不安なことを事前に確認し、痛みが心配なことを医師やスタッフへ伝えておきましょう。

Q.生理中でも受けられますか?

 

一般的な子宮頸部細胞診では、月経血が混じることで判定に影響する場合があるため、通常の健診の範囲であれば問題はありませんが、月経中を避けて受診する必要がある検査の場合は再度改めていただくこともあります。

 

当院のインナービュー検査は月経中でも受けられますので、予約日と月経が重なった場合はご相談ください。

 

 

Q.痛みが強かった場合、途中でやめてもらえますか?

 

痛みが強い場合は、我慢せずその場でお伝えください。

 

一度検査を止める、器具や体勢を調整する、必要に応じて別の日に改めるなど、その方の状態に合わせて対応を検討します。

 

子宮頸部内視鏡(インナービュー検査)の場合には鎮静剤を使用することもあります。

 

無理に検査を続ける必要はありません。

 

 

Q.女性医師を希望できますか?

 

 

当院の婦人科外来では、火曜日・木曜日・金曜日と第1・第3土曜日を女性医師が担当しています。

 

第2・第4土曜日は男性医師が担当しています。

 

また、横浜労災病院からの派遣の水曜日や代診などにより担当医が変更となる場合がありますので、ご希望がある方は予約時に最新の診療予定をご確認ください。

 

 

 

 

痛みへの不安は、まず伝えることが大切です

 

子宮頸がん検査の痛みや違和感には、クスコによる圧迫、細胞を採取する際の刺激、炎症、緊張、腟粘膜の変化など、さまざまな要因が関係しています。

 

感じ方には個人差があるため、「これくらいは我慢しなければならない」と考える必要はありません。

 

痛みが不安であることや、過去の検査でつらい経験をしたことを事前に伝えることで、器具や検査の進め方などを調整できる場合があります。検査中につらいと感じた場合も、遠慮せずお伝えください。

 

当院は、婦人科・消化器内科・乳腺外科の3科が連携して診療を行っています。

 

婦人科症状はもちろん、おなかの痛みなど、どの診療科を受診すればよいかわからない症状についてもご相談いただけます。

 

当院は横浜市港北区新横浜にあり、新横浜駅から徒歩3分です。

 

婦人科は火曜日から土曜日まで診療しています。土曜日は週によって担当医や診療内容が異なるため、最新の診療予定をご確認のうえご予約ください。

 

子宮頸がん検査の痛みが心配で受診を先延ばしにしている方や、しばらく検診を受けていない方も、まずはお気軽にご相談ください。

 

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※本記事は2026年8月時点の情報をもとに作成しています。制度や検診の推奨内容は変更される場合がありますので、受診時には最新の情報をご確認ください。

監修:インナービュー内視鏡レディースクリニック新横浜 院長 田淵 晃大