「内視鏡検査はつらそう」「下剤や嘔吐が心配で、なかなか予約に踏み切れない」
そう感じている方は、決して少なくありません。
一方で、胃がんや大腸がんは、早い段階で見つかれば治療の選択肢が広がることが一般的に知られています。特に血便や原因不明の下痢が続くときには、内視鏡による観察が重要になる場合があります。
この記事では、内視鏡検査の基礎知識からリスク・注意点、クリニック選びのポイントまでを整理し、横浜市内で胃カメラ・大腸カメラに対応している5つのクリニックをご紹介します。
内視鏡検査とは?
内視鏡検査とは、先端にカメラと光源がついた細長い管(内視鏡)を、口や肛門から挿入し、消化管の内部を直接観察する検査です。食道・胃・十二指腸を観察する「胃カメラ(上部消化管内視鏡)」と、大腸を観察する「大腸カメラ(大腸内視鏡)」が代表的です。
どのような症状で行うことが多いか
・胃痛・胸やけ・食欲低下
・貧血の原因精査
・血便・黒色便が出たとき
・長く続く下痢や便秘 など
血便や黒い便は、消化管のどこかで出血しているサインのことがあります。こうしたときには、内視鏡検査で粘膜の状態を直接観察し、必要に応じて組織を採取して詳しく調べます。これを生検といいます。
検査の流れと下剤・嘔吐への不安
胃カメラでは、のどの奥を内視鏡が通る際に嘔吐反射が起きることがあります。咽頭麻酔といって、歯科医院で使用するのと類似のお薬で、のどの感覚を落とすことで反射を抑えたり、鎮静薬を用いて眠ったような状態で検査を行う場合もあります。
大腸カメラでは、前日に食事制限を行い、検査当日に下剤(洗腸液)を飲んで腸の中を空にします。近年は、(当院ではありませんが)クリニック内の個室で下剤を飲める体制を整え、トイレ付きの部屋で周囲を気にせず過ごせるよう配慮している施設もあります。
当院では、女性のからだへの負担に配慮し、下剤の量を従来の約2Lから約500mLへと減らしています。下剤の量を抑えることで、できるだけ楽な状態で検査を受けていただけるよう工夫しています。
内視鏡検査の種類と特徴
胃カメラ検査
胃カメラは、食道・胃・十二指腸を観察する内視鏡検査です。
主な目的・対象となる症状
・胃痛、胸やけ、逆流感
・食欲不振、体重減少
・ピロリ菌感染の既往がある方の経過観察
・検診で胃の異常を指摘された方 など
ピロリ菌に長期間感染していると、慢性胃炎や胃がんのリスクが高まることが知られており、除菌後も定期的な胃カメラを勧められる場合があります。
胃カメラには、口から挿入する方法(経口内視鏡)と鼻から挿入する細い内視鏡(経鼻内視鏡)があります。経鼻内視鏡は嘔吐反射が少ないとされますが、どの方法が適しているかは、体質や希望、クリニックの方針によって異なります。
大腸カメラ検査
大腸カメラは、肛門から内視鏡を挿入し、大腸全体を観察する検査です。
主な目的・対象となる症状
・血便(鮮血・暗い色いずれも)
・長く続く下痢や便秘
・ポリープの有無の確認
・大腸がん検診で便潜血が陽性だった方
大腸内視鏡検査では、ポリープを見つけた際、その場で切除する治療が行われることもあります。治療を行う場合には、出血や穿孔(腸に穴が開くこと)などの合併症が生じることがあり、国の機関や学会でも注意が喚起されています。
インナービュー検査
「インナービュー検査」は、インナービュー内視鏡レディースクリニック新横浜が導入している、子宮頸部を観察する特殊な内視鏡検査です。
子宮がん検診で異常を指摘された方・子宮頸部の状態を詳しく観察したい方などが対象となり、従来の方法と比べて身体的な負担を抑えた方法として導入されています。
婦人科・消化器内科・乳腺外科が連携している当院では、女性特有のお悩みと消化器症状をまとめて相談できる体制が整えられている点も特徴的です。

内視鏡検査のリスクと注意点
合併症(出血・穿孔など)
・ポリープ切除を伴う場合、出血や穿孔(消化管に穴が開くこと)が起こることがあります。
・国立がん研究センターの情報でも、治療後の出血や穿孔が合併症として挙げられています。
・穿孔が起こると、腹痛・発熱などの症状が出て、手術が必要になることもあります。
こうした合併症は一般的には頻度が少ないとされていますが、「絶対に起こらない」と言い切ることはできません。
鎮静薬・麻酔に関するリスク
鎮静薬や鎮痛薬を併用することで、検査中の嘔吐感や痛みを抑えやすくなりますが、以下のようなリスクも知られています。
・血圧の低下
・呼吸抑制(呼吸が浅くなる・遅くなる)
・一時的な物忘れ(逆行性健忘)
高齢の方、心臓や肺、肝臓・腎臓に持病がある方では、鎮静による偶発症のリスクが相対的に高くなることがあり、検査前の問診や来院時の相談が大切です。
検査にも「限界」がある
胃カメラ・大腸カメラはいずれも非常に優れた検査ですが、ごく小さな病変や、ひだに隠れた病変がすべて見つかるとは限りません。ピロリ菌の有無や除菌歴、家族歴、年齢なども含め、総合的にがんのリスクを評価していくことが大切です。
検査後の下痢・腹痛など
検査後、一時的にお腹が張ったり、下痢気味になる方もいます。多くは時間とともに落ち着きますが、「強い腹痛が続く」「発熱が出る」「血便が増える」といった症状がある場合は、受けたクリニックを再度受診し、必ず医師に相談しましょう。
なお、ホームページにて検査のリスクや配慮している点を丁寧に説明しているクリニックも多いので、事前に確認しておくと安心です。
クリニック選びのポイント
横浜には、内視鏡検査が可能なクリニック・医院・病院が多数あります。ここでは、クリニック選びのポイントをいくつかご紹介します。
1.消化器内視鏡の「専門性」
・日本消化器内視鏡学会の消化器内視鏡専門医など、内視鏡診療の専門資格を持つ医師が在籍している
・院長・担当医師の経歴や、これまでの研修施設・専門分野がホームページに記載されている
2.設備・体制(施設面)
・内視鏡機器の世代や、拡大内視鏡・AI支援などの有無
・内視鏡の洗浄・消毒設備
・下剤を飲むスペース(個室トイレの有無、院内・自宅どちらで行うか)
・緊急時の対応体制、近隣病院との連携
3.通いやすさ・受付体制
・最寄り駅から徒歩何分か(横浜駅・新横浜駅などのターミナル駅に近いか)
・予約方法(電話・Web・LINEなど)
・受付の対応時間(土日・祝日や夜間診療の有無)
持病があり、継続的に通院する可能性がある方にとっては、「家や職場からのアクセス」「受付・看護師さんとの相性」も大切なポイントになります。
4.自分に合った「雰囲気」かどうか
・女性医師が在籍しているか
・レディースクリニックとして婦人科と消化器内科が併設されているか
・院内の雰囲気が落ち着いているか
特に女性の方は、婦人科症状とお腹の症状が重なることも多く、「一度の受診でまとめて相談できる」体制を持つクリニックを選ぶことで、受診のハードルが下がる場合もあります。

横浜市内のおすすめクリニック一覧
※順不同・代表的な5院のご紹介です(掲載順は優劣を示すものではありません)。診療内容や時間は2025年12月時点の公開情報をもとにしており、最新情報は必ず各クリニックのホームページでご確認ください。
横浜ベイクォーター内科・消化器内視鏡クリック
横浜ベイクォーター内科・消化器内視鏡クリニック横浜駅院は、横浜駅直結の商業施設内にある内科・消化器内視鏡クリニックです。通勤や買い物のついでに立ち寄りやすく、胃カメラ・大腸カメラを含む各種内視鏡検査や健康診断・人間ドックにも対応しています。
| 所在地 |
〒221-0056
神奈川県横浜市神奈川区金港町1-10 横浜ベイクォーター 6F |
| アクセス |
・JR各線「横浜駅」きた東口A徒歩約3分(横浜ベイクォーター直結)
・東急東横線・京急本線「横浜駅」徒歩圏内 |
| 診療時間 |
午前 8:00〜13:00(第1・3・5月曜・土曜)/8:00〜12:30(火〜金)
午後 13:30〜18:00(火〜金)
休診日:日曜(第1・3・5週を除く)、月曜(第2・4週)、祝日
※曜日・週により診療の有無が異なります。詳細は公式サイトをご確認ください。 |
| 対応検査項目 |
・胃内視鏡検査(経鼻・経口の胃カメラ)
・大腸内視鏡検査(大腸カメラ・ポリープ切除)
・内視鏡を用いた各種健診・人間ドック など |
| 電話番号 |
045-534-3755 |
| 公式サイト |
https://www.yokohama-naishikyou.com/ |
横浜ベイクォーター内科・消化器内視鏡クリニックの特徴
・横浜駅直結でアクセス良好
横浜駅きた東口からデッキで直結しており、天候に左右されず通院しやすい立地です。仕事帰りやお出かけのついでに受診しやすい点が特徴です。
・消化器内視鏡に力を入れた診療体制
消化器内科を中心に、胃・大腸の内視鏡検査を積極的に行っています。検査前後の説明にも時間をかけ、検査の目的やリスクについて丁寧に説明するよう心がけているクリニックです。
・健診・人間ドックとの連携
健康診断や人間ドックの結果をもとに、必要に応じて内視鏡検査へつなげる体制をとっています。検査からその後のフォローまで、一連の流れを同じ施設で相談しやすい点も特徴です。
横浜わたなべ内科・内視鏡クリニック根岸院
横浜わたなべ内科・内視鏡クリニック 根岸院は、JR根岸駅から徒歩1分の場所にある内科・内視鏡クリニックです。一般内科診療に加えて、胃カメラ・大腸カメラなどの内視鏡検査を積極的に行っており、血便や長引く下痢などの症状にも対応しています。
| 所在地 |
〒235-0007
神奈川県横浜市磯子区西町12-12 2階(ハックドラッグ横浜根岸店 2階) |
| アクセス |
・JR根岸線「根岸駅」徒歩1分
・提携駐車場あり(近隣のタイムズパーキング3か所)
※場所は公式サイトをご確認ください。 |
| 診療時間 |
午前 9:00〜12:00(月〜土)
午後 15:00〜16:45(月・火・木・金)
休診日:日曜
※内視鏡検査・手術は8:30〜15:00(月〜土)に実施。詳細は公式サイトをご確認ください。 |
| 対応検査項目 |
・胃内視鏡検査(胃カメラ)
・大腸内視鏡検査(大腸カメラ・大腸ポリープ切除)
・鎮静剤を用いた内視鏡検査
・プライベート個室下剤・下剤を飲まない大腸カメラ など |
| 電話番号 |
045-751-5533 |
| 公式サイト |
https://www.yokohama-naishikyo.com/ |
横浜わたなべ内科・内視鏡クリニック 根岸院の特徴
・駅から徒歩1分の通いやすい立地
根岸駅前に位置し、雨の日でもアクセスしやすい場所にあります。通院や検査当日の移動負担を少なくしたい方にも通いやすいクリニックです。
・血便や急な症状にも対応
血便や急な腹痛などがあった際に相談しやすい体制を整えています。必要に応じて、胃カメラ・大腸カメラなどの精査につなげることができます。
・内視鏡検査の負担軽減への配慮
鎮静を用いた内視鏡検査や、院内の個室で下剤を飲める体制など、できるだけ安心して検査を受けられるよう工夫しています。検査方法の詳細は事前に医師へご確認ください。
関沢クリニック
関沢クリニックは、能見台駅から徒歩すぐの場所にあるクリニックです。胃カメラ・大腸カメラなどの消化器内視鏡検査に加え、腹部超音波検査や各種がん検診など、地域のかかりつけ医として幅広い診療を行っています。
| 所在地 |
〒236-0053
神奈川県横浜市金沢区能見台通5-18 |
| アクセス |
・京浜急行本線「能見台駅」徒歩1分
・駐車場4台分完備(クリニックから徒歩1分) |
| 診療時間 |
午前 9:00〜12:00(月・火・木・金・土)
午後 16:00〜18:00(月・火・木・金)
休診日:水曜・日曜・祝日 |
| 対応検査項目 |
・胃内視鏡検査(胃カメラ)
・大腸内視鏡検査(大腸カメラ・日帰り大腸ポリープ切除)
・腹部超音波検査 など |
| 電話番号 |
045-786-8852 |
| 公式サイト |
https://www.sekizawa-clinic.com/ |
関沢クリニックの特徴
・地域密着型の総合的な診療
内科・消化器内科に加え、各種検診や画像検査にも対応しており、日常的な体調不良から専門的な検査まで、幅広く相談できる体制です。
内視鏡検査と画像検査の組み合わせ
胃カメラ・大腸カメラに加え、腹部超音波検査やCT検査(連携施設)などを組み合わせて、症状に応じた検査を提案しています。
・能見台駅からすぐの立地
最寄り駅からの距離が近く、通院しやすい環境です。高齢の方や足元に不安のある方にとっても、駅からの移動距離が短いことは安心材料の一つになります。
横浜駅前ひさゆき消化器内科・内視鏡クリニック
横浜駅前ひさゆき消化器内科・内視鏡クリニックは、横浜駅西口から徒歩5分の場所にある消化器内科・内視鏡クリニックです。消化器内視鏡専門医による胃カメラ・大腸カメラに加え、AIを活用した画像診断支援システムなどを導入し、精度の高い検査を目指しています。
| 所在地 |
〒220-0005
神奈川県横浜市西区南幸2-16-1 CeeU Yokohama(シュー横浜)9F |
| アクセス |
・JR各線「横浜駅」西口 徒歩5分
・施設の地下駐車場をご利用いただけます |
| 診療時間 |
午前 9:00〜12:00(月・火・木・金・土)※第3日曜は10:00〜15:00
午後 13:00〜18:00(月・火・木・金)
休診日:水曜・日曜(第3日曜を除く)・祝日
※内視鏡検査枠など詳細は公式サイトの診療カレンダーをご確認ください。 |
| 対応検査項目 |
・胃内視鏡検査(経鼻・経口の胃カメラ)
・大腸内視鏡検査(大腸カメラ・大腸ポリープ切除)
・鎮静剤を用いた内視鏡検査(静脈内鎮静法) など |
| 電話番号 |
050-3090-0083 |
| 公式サイト |
https://hisayuki-clinic.com/ |
横浜駅前ひさゆき消化器内科・内視鏡クリニックの特徴
・消化器内視鏡専門医による検査
消化器内視鏡を専門とする医師が検査を担当し、事前・事後の説明にも力を入れています。検査の目的やリスク、検査後の生活上の注意点についても丁寧な説明を行うよう心がけています。
・AIを活用した画像診断支援
内視鏡や胸部レントゲンにAIシステムを導入し、病変の見落としを減らす工夫を取り入れています。あくまで医師の診断を補助するシステムですが、検査精度向上の一助となることが期待されています。
・横浜駅からのアクセスの良さ
横浜駅西口から徒歩圏内にあり、通勤や通学の行き帰りにも通いやすい立地です。駅近で内視鏡検査を受けたい方にとって、選択肢の一つとなるクリニックです。
インナービュー内視鏡レディースクリニック新横浜
インナービュー内視鏡レディースクリニック新横浜は、新横浜駅から徒歩数分の場所にあるレディースクリニックです。婦人科・消化器内科・乳腺外科・インナービュー検査を行っており、女性特有の不調とお腹の症状をまとめて相談しやすい体制が整えられています。胃カメラ・大腸カメラなどの内視鏡検査にも対応しています。
| 所在地 |
〒222-0033
神奈川県横浜市港北区新横浜2-3-12 新横浜スクエアビル11F |
| アクセス |
・JR横浜線・東海道新幹線「新横浜駅」徒歩約3分
・横浜市営地下鉄ブルーライン「新横浜駅」徒歩約3分 |
| 診療時間 |
午前 9:00〜13:30(火〜土)
午後 9:00〜17:30(火〜金/消化器内科)
休診日:月曜・日曜・祝日
※診療科により診療時間が異なります。詳細は公式サイトをご確認ください。 |
| 対応検査項目 |
・胃内視鏡検査(胃カメラ)
・大腸内視鏡検査(大腸カメラ・ポリープ切除)
・インナービュー検査
・鎮静剤を用いた内視鏡検査(静脈内鎮静法) など |
| 電話番号 |
045-478-1371 |
| 公式サイト |
https://innerview.jp/ |
インナービュー内視鏡レディースクリニック新横浜の特徴
・大腸カメラ・胃カメラ検査を同日に実施可能
当院では、大腸カメラと胃カメラを別々の日に受ける必要がなく、1回の来院で続けて検査を行うことができます。食事制限や検査準備が一度で済むため、通院回数やお仕事・ご家庭への負担をできるだけ少なくできるよう配慮しています。
・3科が連携
婦人科・消化器内科・乳腺外科が連携し、同時に相談できる体制を整えています。乳がん・大腸がん・胃がんの“重要な検査を1か所で相談できる”ことは、検査のハードルを下げ、早めの受診・早期発見のきっかけになります。
・リカバリースペース完備
検査後はリカバリースペースでお休みいただけます。検査室からリカバリースペースまではストレッチャーで移動するため、お身体の状態が落ち着くまで横になってお過ごしいただけます。
まとめ|横浜市で内視鏡検査をお考えの方へ
2025年現在、日本では胃がん・大腸がんをはじめとする消化器疾患に対して、内視鏡検査による早期発見・予防が非常に重要視されています。横浜市にも、逆流性食道炎・胃潰瘍・過敏性腸症候群・潰瘍性大腸炎など、さまざまな病気や生活習慣病に対して、内視鏡検査や外来診療を通じて医療を提供しているクリニックが数多くあります。
内視鏡検査は、残念ながら「まったく負担がない検査」とは言えませんが、鎮静薬の活用や検査体制の工夫により、できるだけ苦痛を軽減する取り組みが進んでいます。
検査費用や検査方法、診療時間、休診日などはクリニックによって異なりますので、事前に確認しておくと安心です。
本コラムでご紹介した5院は、横浜市で内視鏡検査に力を入れている医療機関の一例です。ご自身の状況や希望に合った医療機関を探す際には、各院の診療内容やこれまでの経験、患者さんへのサポート体制などを総合的に見て、適切な場を選んでいただくことが大切です。受診前には、最新の情報を各院のホームページでご確認いただきますようお願いいたします。
横浜市で内視鏡検査を検討される際の参考資料として、本コラムを役立てていただければ幸いです。