緊急避妊薬(アフターピル)の処方
当院で処方:レボノルゲストレル錠 ※ノルレボ錠と同じ成分です
アフターピル(緊急避妊ピル)の費用
6,600円 (薬剤費)
+初診料 25歳以下1,300円、通常3,000円
緊急避妊・避妊リング
「予期しない妊娠」が女性におよぼす影響は肉体だけではなく、仕事、生活、結婚などに大きくかかわってきます。
きちんとした知識を持って、バースコントロールすることが必要です。避妊法にはいろいろな種類がありますが、自分のからだやライフスタイルに適した方法を選びましょう。
緊急避妊法「モーニングアフターピル」
充分な避妊対策をしなかった性行為後に、緊急的に避妊効果を得るための方法です。性交後一定時間以内に服用を開始すれば避妊効果があります。以下のような時に服用をおすすめいたします。
- 1) 予期せぬ出来事:危険日なのに、つい成り行きで避妊しなかった。
- 2) 避妊に失敗:コンドームを使用したが、破れてしまった。中で射精されてしまった。
- 3) 途中からの避妊:途中からコンドームをつけてくれたけど、初めからじゃないので不安。
- 4) 性暴力被害・レイプ:警察の介入のもと申請をすると緊急避妊薬の公費援助が得られます。 現在、当クリニックでは取り扱っておりませんが、くわしくは「性犯罪被害者等の支援 内閣府男女共同参画局」のページをご覧ください。
方法としてはノルレボ法とヤッペ法があります。いずれも性交後72時間以内に服用する必要があります。以下に両方法の成績を記載します。
ノルレボとヤッペ法の効果と副作用の比較
レボノルゲストレル | ヤッペ法(プラノバール) | |
---|---|---|
妊娠率 | 1.1% | 3.2% |
妊娠阻止率 | 85% | 57% |
副作用なし | 93.3% | 40.1% |
吐き気 | 23.1% | 50.5% |
嘔吐 | 5.6% | 18.8% |
妊娠率とは、月経周期をまったく考慮せず、緊急避妊薬の服用後に妊娠してしまう率です。妊娠阻止率とは、排卵日付近(危険日)での性交で妊娠を防ぐ率です。つまり本当に危険日であれば、ノルレボ法で15%、ヤッペ法で43%が妊娠してしまうことになります。
当クリニックで取り扱っている薬剤
- レボノルゲストレル富士製薬: 薬剤費11000円税込
- *レボノルゲストレルは性交後72時間までに服用する必要がありますので、ご相談ください
- *ヤッペ法(プラノバール)は安価なため今でも実施されていますが、上記のように妊娠率は高く、悪心51%、嘔吐19%と副作用が強いため、患者さまの安全を考え、当クリニックでは取り扱いをしておりません。なおヤッペ法は、産婦人科診療ガイドラインでも推奨されていません。
服用に際しての注意事項
- ・お薬は出来るだけ早く服用してください。
- ・もし吐いてしまった場合、服用から2時間以上が経っていたら薬は体内に吸収されているので問題ありません。2時間経っていない場合は、すぐに来院してください。
- ・次の月経までは、必ず確実な避妊法を実施してください。
- ・早い方で3・4日後に、遅くとも3週間以内に生理が来ます。3週間過ぎても生理がこなければ妊娠している可能性もあるので来院してください。妊娠初期には、着床出血といって生理と紛らわしい出血を認める場合があります。生理がいつもと違うと感じられた時には、クリニックにご相談ください。
- ・妊娠してしまった場合も、薬の赤ちゃんへの影響は少ないと考えられていますが、十分なデータはありません。
- ・グアフターピルは、あくまでも“緊急避妊法”であり、最後の手段です。本当に危険日(排卵日付近)であればノルレボを服用しても、15%の人が妊娠してしまうことになります。きちんとした知識を持って、確実に避妊することが重要です。グローバルな観点からは、女性自身で実施でき体への負担が小さい避妊法として低用量ピルが主流です。