新横浜 子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)
子宮頸がんの予防には、子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を防ぐHPVワクチンが有効です。
ウイルス感染前のワクチン接種でがんを95%以上減らせるほか
26歳以降のワクチン接種でも、がんを50-70%減らす効果が報告されています。
子宮頸がんは予防できる キャンペーンページ
横浜市港北区にある当院では、市の助成で子宮頸がんワクチンを接種することができます。
日本では子宮頸がんワクチンは3種類使用することができ、当院ではもっとも広くウィルスを防ぐ9価(9種類のウィルスを防ぐ)を採用しています。
シルガード9 (9価) |
子宮頸がんの主な原因となるHPV-16型と18型に加え、同じく子宮頸がんの原因となる他の5種類の型(31型、33型、45型、52型、58型)のほか、尖形コンジローマという病気の原因となるHPV-6型と11型の計9つの型に対するワクチン |
初回接種時の年齢が15歳未満 |
2回 (※) |
初回接種の6か月後に追加接種 |
初回接種時の年齢が15歳以上 |
3回 | 初回接種の2か月後と6か月後に追加接種 |
公費・自費とも対応しています。
自費で受ける場合
1回29,700円ですが、3回分先払いで79,200円です。
(参考:29,700×3=89,100円、9,900円引き)
公費の場合
無料もしくは低額で接種が可能です。
対象
- 定期接種
2024年度に小学校6年生~高校1年生相当の女子※1
2008年4月2日~2013年4月1日生まれ
※1 標準的な接種時期は中学校1年生
(1) 予診票
(2) 母子健康手帳など接種履歴がわかる書類
(3) 健康保険証等(住所、氏名、生年月日が確認できる書類)
(4) 未成年者の場合 同意書(PDF:185KB)(保護者が同伴できない場合のみ)
※(1)(4)は院内にもございます。
※(4)未成年の方でご自宅にプリンターがない場合は、一度ご来院いただければお渡しできます。
※(2)が無いときは接種歴を示すカード・シールなどをお渡しします。
→1週間前までにご予約で接種対応可能です。
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キャッチアップ接種
1997年4月2日~2008年4月1日生まれ
かつ、過去にHPVワクチンの合計3回の接種を完了していない方
キャッチアップ接種は2025年3月31日まで
完了するには計3回接種が必要なため2024年9月中までに1回目の接種を終わらせてください。
この期間までは公費で無料で受けられますが、過ぎてしまうと約10万円の実費負担になります。自分が対象になるかわからない場合は、HPVワクチンの接種歴は、母子健康手帳や予防接種済証などで確認できます。
母子健康手帳を紛失された場合は、住民登録のある自治体で予防接種の記録を確認できる場合があります。お問い合わせしてみてください。
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接種スケジュール (シルガード9)
- ・初回接種後、2ヵ月後に2回目、6ヵ月後に3回目を接種してください。
- ・どうしてもスケジュール通りに接種できない場合も、初回と2回目は少なくとも1ヵ月以上、2回目と3回目は少なくとも3ヵ月以上間隔をあけて接種してください。
- ・1回目以降、2,3回目に他の子宮頸がん予防ワクチンを接種することは推奨していません。
例)1回目:ガーダシル 2、3回目:シルガード9 - ・15才未満の女児では、初回接種後、6ヵ月後に2回目接種の、2回接種でも効果はあります。
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接種を受けられない方
- ・明らかに発熱している方(通常は37.5℃を超える場合)。
- ・重い急性疾患にかかっている方。
- ・ワクチンの成分(詳しくは医師におたずねください)によって、過敏症(通常接種後30分以内に出現する呼吸困難や全身性のじんましんなどをともなう重いアレルギー反応を含む)を起こしたことがある方。
- ・その他、かかりつけの医師に予防接種を受けないほうがよいといわれた方。
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次の方は接種前に医師にご相談ください。
- ・血小板が少ない方や出血しやすい方。
- ・心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害などの基礎疾患のある方。
- ・過去に予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた方。
- ・過去にけいれん(ひきつけ)を起こしたことがある方。
- ・過去に免疫状態の異常を指摘されたことのある方もしくは、近親者に先天性免疫不全症の方がいる方。
- ・妊婦あるいは妊娠している可能性のある方(3回の接種期間中を含む)。
- ・現在、授乳中の方。
発症者の概況
子宮頸がんは、子宮のけい部という子宮の出口に近い部分にできるがんで、若い世代が発症する女性のがんの中で多くの割合を占めるがんです。日本では毎年、約1.1万人の女性がかかる病気で、患者さんは20歳代から増え始めて、がんの治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)人も30歳代までに毎年、約1,000人います。また、高齢者も含めてこれを原因に毎年、約2,900人の女性が亡くなっています。
発症の原因
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)に持続的に感染することで、子宮けい部に異形成(がんになる手前の状態)を生じた後、がんに至ることが明らかになっています。ウイルスに感染したとしても、多くは数年以内にウイルスが消失しますが、一部の人でHPVがなくならず、ずっと感染した状態になり、数年から数十年かけて進行し、子宮頸がんに至ります。また、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染は、主に性交渉によって起こるので、感染のリスクは一生のうちに何度も起こりえます。
病気の治療
子宮頸がんは、定期的に検診を受けるなどして早期に発見し手術等の治療を受ければ、多くの場合、命を落とさずに治すことができる病気です。病状が進んだ後で前がん病変(異形成)や子宮頸がんの段階で見つかると手術が必要になる場合が少なくありません。病状によって手術の方法は異なりますが、子宮の一部を切り取ることで、妊娠したときに早産のリスクが高まったり、子宮を失うことで妊娠できなくなったりすることがあります。