マンモグラフィと乳腺超音波検査、それぞれの特長
乳がんの有無を調べるために行う代表的な検査に、マンモグラフィと超音波検査(エコー検査)があります。マンモグラフィとは乳房専用のX線撮影(レントゲン)のことで、異常を発見しやすくするために乳房を圧迫板で挟み、薄く広げて撮影します。一方、超音波検査は乳房の表面に超音波を当てて、乳房内の様子を画像化して調べる検査です。
■マンモグラフィと超音波検査の違い
マンモグラフィ |
超音波検査 |
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検査の方法 | 乳房をできるだけ引き出して圧迫板で挟み、薄く広げた状態で撮影する | 乳房の表面から超音波を発生する器械を当て、超音波の反射の様子を画像化する |
メリット | ・視診・触診では見つけにくい小さな病変を発見できる ・超音波検査では発見しにくい石灰化※が確認できる ・乳がんの死亡率を減少させることが科学的に認められており、国の指針にもとづいて実施される乳がん検診の方法として推奨されている |
・乳房内にしこりがあるかどうかを診断するのに有効 ・被ばくの心配がなく、妊娠中やその可能性がある場合でも検査を受けられる ・痛みなどの体への負担がなく、迅速かつ簡便に行える ・乳腺の密度が高くマンモグラフィではしこりの有無が分かりにくい場合でも、しこりを確認することができる |
デメリット | ・検査に痛みを伴うことがある ・乳腺の密度が高いとしこりを見つけにくいことがある ・妊娠中やその可能性がある場合は検査を受けられない |
・石灰化※を確認するのが難しい |
※石灰化:乳房の一部にカルシウムが沈着したもので、乳がんで確認されることがある