避妊ピル
治療目的のピルと 避妊目的のピル
女性ホルモン含有錠剤のことは通称ピルと呼ばれています。
PMSなどの月経困難症や月経トラブルの治療目的のピルと、避妊目的のピルに分類されます。
避妊目的のピル(OC)
ピルは、避妊目的と副効用(避妊以外の効果)の、大きく分けて2つの目的で服用されています。
そして、なんと全世界で1億人以上が服用しているという、ひとつの薬の種類の中で、一番多くの人に飲まれている薬なのです。
避妊ピル
排卵を抑えることで避妊効果を期待します。
※避妊効果は100%ではありませんが適切に服用することで高率に避妊できます。
症状 | |
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良い面(副効用) |
・月経痛が軽くなる |
悪い面(副作用) |
飲み始めに不正出血、吐き気、だるさがありますが、続けているうちに落ち着いてきます。 長期的には、「血栓症(血管の中で血液の塊ができ、血液の流れを止めてしまう病気)」血栓傾向などがあります ピルの服用による重篤な副作用として、になる確率が若干上がるという報告があります。 1万人の女性がいれば、年間4-5人が血栓症を発症します。一方で低用量ピルを内服していると年間8-9人が血栓症を発症します。 低用量のOCに含まれるホルモン量はとても少ないため、基礎疾患のない健康な方であればそれほど心配することはありませんが、 高度な肥満や喫煙の習慣のある人はリスクが高まりますので注意が必要です。 ふくらはぎのむくみや痛み、手足のしびれ 押しつぶされるような痛み、鋭い胸の痛み |
当院で院内でお渡ししている避妊目的ピル(薬剤費+医師判断料+指導料+諸費用+消費税)
初回費用 1か月あたり | 2回目以降 1か月あたり費用 | |
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ファボワール |
3300円 |
2420円 |
ラベルフィーユ28 |
3300円 |
2420円 |
シンフェーズ |
3520円 |
2640円 |
アンジュ28 |
3520円 |
2640円 |
治療目的のピル
生理痛用 低用量ピル(LEP)とは?
LEP(Low dose Estrogen Progestin)は低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬です。基本的にはOCと同様の成分の薬剤ですが、日本では月経困難症や子宮内膜症の治療薬としてOCとは区別されます。月経困難症や子宮内膜症の治療として使用する場合は保険適用となります。
生理痛・過多月経の緩和
OCには子宮内膜の増殖を抑える作用があるため、子宮の収縮運動を抑えることで生理痛が軽減します。また、経血量も減少することから、過多月経による貧血症状の改善も期待できます。
※生理痛の原因が月経困難症や子宮内膜症と診断された場合は、OCと同様の成分の保険適用のピル(LEP)の処方が可能です。
月経不順の改善
月経不順とは、「無月経(生理が3か月以上ない)」「ダラダラ続く」など月経周期が不規則になる状態で、多くは食生活の乱れや無理なダイエット、ストレス、環境の変化などにより、排卵が不規則になることで起こると考えられています。
OCを服用すると、女性の身体に必要な最低限のホルモン量で安定させることができ、偽薬(ホルモンが入っていない錠剤)や休薬期間を一定周期にすることで、定期的に月経様の出血をおこすことができます。次の生理がいつ始まるかが前もって分かるようになるため、旅行などの予定も立てやすくなります。
生理前のイライラなど月経前症候群(PMS)の緩和
月経前症候群(PMS)は、生理の3~10日前くらいから始まる心身のさまざまな不快な症状(吐き気やめまい、むくみ、頭痛、不眠、イライラ、うつなど)が特徴で、排卵時に分泌される大量の黄体ホルモン(プロゲステロン)が原因で発症すると考えられています。
OCで排卵を抑制すると、黄体ホルモンの分泌も抑えられるため、不快な症状が軽減します。
これらの治療の場合には保険適応で処方が可能になります。
保険適応の処方の場合は院外処方
(血圧やコレステロールなどのお薬と同じく 当院は処方箋をお渡しして、処方箋を調剤薬局へもっていく方式です)
月あたりの費用は多岐にわたりますが、3割負担で処方のみの場合
クリニックでのお支払いが 1000~1200円、薬局での支払いが1か月分で500円~2500円、3か月分で1500~7500円です。
なお院内には
ヤーズ・ヤーズフレックス・ルナベルULD の在庫があります。
在庫がある場合は院内でお渡しすることが可能です。